こんにちは!ゆんぴ(@yunpi_812)です。
今日ご紹介する一冊は、あの有名なビル・ゲイツも絶賛し世界で100万部も売れた大ベストセラーです。
FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣 ハンス・ロスリング, オーラ・ロスリング他
本書は医師であり公衆衛生の専門家である著者が、人々が世界を正しく認識していない原因と世界を正しく認識する方法について述べています。
この本を読めばこんな能力を身につけることができます。
- 自分の間違った世界の見方に気づくことができる
- 判断力が上がり、何を恐れ、何に希望を持てばいいのかを冷静に見極められるようになる
それではさっそく見ていきましょう!
人々は世界を正しく認識していない
突然ですがクイズです!
答えは…
全部Cなんです。
全問正解できたでしょうか?
著者はこれらのクイズを様々な国の様々な分野で活躍する人に実施してきましたが、どのグループもほとんどの質問に正解することができませんでした。
それはノーベル賞受賞者や医療関係者などの優秀な人も例外ではありません。
しかも人々は不正解の2つのうち、よりドラマチックで悲観的なほうを選ぶ傾向が見られます。
みなさんもきっと先ほどのクイズでAを選んでしまったのではないでしょうか?
クイズに正解できないのは個人の知識不足が原因なのではなく、人々が世界は実際より怖く、暴力的で、残酷だと思い込んでいることが原因なのです。
このような悲観的な世界の見方をドラマチックすぎる世界の見方と呼びます。
ドラマチックすぎる世界の見方をしてしまう理由
それではなぜ人々は世界を実際よりもドラマチックに見てしまうのでしょう。
本書では10の思い込みが具体的な例とともに紹介されていますが、その中でも私が重要だと思った3つの思い込みについて解説していこうと思います。
分断本能 「世界は分断されている」という思い込み
人は誰しも、「金持ちグループ」「貧乏グループ」または「先進国」「発展途上国」のように、様々な物事や人を2つのグループに分けて考えてしまいます。
なぜなら2つに分けた方がよりシンプルで考えやすくなるからです。
メディアもしばしば2つのグループを作り、それらを対立しているように見せることで人々の関心を引こうとします。
しかし実際は分断はないことが多いのです。
遊んで暮らせるほど金持ちではないけれど食べるものに困るほど貧乏ではない人々。
昔は貧しかったけれども次第に豊かになりつつある国。
ほとんどの人や物事は、2つのグループでは分けられない曖昧な中間層にいるのです。
世界は2つのグループで語れるほど単純ではありません。
分断本能に惑わされないためには、大半の物や人がどこにいるかを知ることが出来るデータを探してみましょう。
ネガティブ本能 「世界はどんどん悪くなっている」という思い込み
人は誰しも、物事のポジティブな面よりネガティブな面に注目してしまう本能を持っています。
このネガティブ本能を利用しているのがメディアです。
テレビやジャーナリストは、人々の関心を引くために悲劇的なニュースばかりを取り上げます。
世界の貧困問題にクローズアップしたドキュメンタリーが放送される一方、極度の貧困状態の人の数は20年前に比べ半減しているという喜ばしいニュースはなかなか報道されません。
たしかに未だ貧困に苦しむ人々がいることは事実ですが、貧困から抜け出している人々がたくさんいることも事実です。
「悪い」と「良くなっている」は両立するのです。
ネガティブ本能に支配されないためには、ネガティブなニュースのほうが圧倒的に耳に入りやすいことを知った上で、ネガティブな部分だけに支配されないように気をつけましょう。
犯人捜し本能 「誰かを責めれば物事は解決する」という思い込み
人は悪いことが起きた場合、誰かを責めたいという本能から犯人捜しをしてしまいます。
しかし実際に誰かを犯人として吊し上げ、その人を責めても物事は解決しません。
いったん誰かを責めることに気持ちが向いてしまうと、それ以外の問題の原因を探そうとしなくなります。
すなわち問題の本質から目を背けることになってしまうのです。
物事がうまくいかないときは責めるべき人やグループを捜すのではなく、その状況を生み出してしまったシステムを理解するようにしましょう。
例えば何か悪いことが起きたとき、それを政治家のせいにする人がいます。
しかしその政治家が責任を負って辞職すれば物事は万事解決でしょうか?
違いますよね。
もしかしたらまた同じような人が同じ地位について同じような悪いことが起きてしまうかもしれません。
誰かを責める前に本質的な問題解決の糸口を考えてみましょう。
ファクトフルネスは今身につけたい習慣
いかがだったでしょうか。
みなさんの世界の見方が多少変わったのではないでしょうか。
現在(2020/05/12)世界では新型コロナウィルス感染症の問題が大きく取り上げられています。
メディアの情報に支配されずに正しいデータを基に現状を把握し、自分がとるべき行動を冷静に選択するために、このファクトフルネスはぜひ身につけておきたい習慣だと思います。
本書では今回取り上げなかった7つの思い込みについても、たくさんの具体例とデータを使って解説されています。
興味を持った方はぜひ読んでみてください!
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